By: Haruhiko Okumura

北海道情報大学という通信制大学の5回目の試験を終えて

実は通信制大学に通っています、現役の大学生です。
通ってる、といっても、通信制なので自宅学習がメイン、というか、自宅学習のみ、です。
そんな通信制大学に通って、後半年で2年が経過しますので、ちょっとまとめてみたいと思います。

今更ながら大学に行き始めたわけ

大学に行かなかったことを後悔していたわけではありません。
タイミングとして、あの時期に2年で卒業できる専門学校を選択したのは今でも正解だと思っていますし、コンピュータの専門学校卒というのは自分の人生を決定付けた一つの大きな出来事で、その事は今でも誇りに思っています。
年を経るにつれ、自分の「基礎学力の低さ」が気になり始めました。
政治の事・経済の事などが果たして理解できているのかが心配になり始めました。
いろいろな事を見聞きしてきましたが、それらから得た自分の中の何かを、自分の中で普遍的なモノにしたいと思い始めました。
もう少しコンピュータのことを、今更ながら基礎から勉強し直したい、と思い始めました。
それに、以前、とあるお誘いを頂いた時に「大学卒じゃないんだ?!ごめん、じゃあちょっと無理だ」と言われたことも理由の一つです。
そんないろいろな理由が重なって、実は32〜33歳の頃に大学に行こう、と真剣に考えていました。ただ、その頃は仕事の事やプライベートのゴタゴタが重なって、断念。
フリーランスで仕事を始めて、会社員の頃よりは時間に余裕が作れるので、と思って行き始めました。

いろいろと大学を探してみて、分かったこと

それから大学探しを始めました。
正確にはそれまでにも探していて、いくつか候補があったのですが、自分が勉強したいことと大学の内容を照らし合わせて、いくつかの大学に絞り込みました。
その中にはかなり卒業が難しいと言われている大学(結構大きくてレベルが高いところ)もあり、いろいろと考え、悩みました。
私の場合、専門学校を卒業しています。
ですので、1年からの入学ではなく「3年次編入」という扱いになることも分かりました。
つまり、2年までは出ているという前提で、そこまでの単位を入学時にもらうことができます。私の場合は卒業に必要な単位のちょうど半分を頂きました。
そして、私のように仕事をしながら大学に通う、と考えた時に、問題となるのが「お金」と「時間」です。
家族があるので、使えるお金は限られてきます。フリーランスですので収入も安定しません。
ですので、極力「学費がかからない」大学を選ぶことにしました。
そして「時間」です。
通信制で避けて通れないのが「スクーリング」です。どこかに行って、実際に授業を数コマ受けて、単位をもらう、という制度です。
仕事をしながらだとスクーリングの時間がなかなか作れない上に、だいたい1日ではなく3〜4日、下手すれば2週間くらいスクーリングに充てざるを得ないこともあります。
だいたいスクーリングがあるのは大都市圏になりますので、私の場合は宿泊と交通費が必要になります。
とにかく「卒業する」ことを念頭に置いて、いろいろと考え、最終的に私が選んだのは「スクーリングの代わりにインターネットで授業を受けて単位をもらえる」という制度がある大学、です。

大学選び(正確には科目選択かも)は慎重に

最近、勉強していて気付いたことがあります。
だいたい、大学の教科書は、担当の先生が書いた本が教科書になることが多いです。教科書を読んでいくと、随分と偏ったことを書かれているものや、「今」を反映していないものが多いことに気付きます。
特にコンピュータやインターネットを、例えば地域に絡めて書かれている教科書などは、正直なところ、なかなか香ばしいことが書かれていてクラクラしました。教科書の発行年を見ると実に古く、8年前に書かれていたモノだったりします。つまり時代に即してない上に、実際は既に否定されていることがさもこれからの技術であるかのように平気で教科書に書かれていたりします。
妻に聞いたら(妻は広島大学を出ています。賢い子です)「教科書の改訂なんてやらへんのんと違う?」と言っていたので、他の大学でもそうなのかもしれませんが、もう少しマシじゃないかな、と思ってしまいます。
ある程度普遍性のある科目を選んだ方が単位も取りやすく、勉強もしやすいかも知れませんし、疑問に感じることも少ないかと思います。
また、大学はやはりそれなりのレベルを選んだ方が良さそうです。
多少学費がかかっても、多少時間を取られても、やはりしっかりとしたバックのある大学を選ぶのがよさげです。
あー編入できないかな・・・と今更ながら思っています。

時間の管理ができる人は向いている

とにかく勉強は大変です。暇を見付けて教科書を開いたり、ノートを書いたり、というのは本当に仕事しながらだときついです。
私の場合はフリーランスなので自由な時間があるかな、と思われるかもしれませんが、むしろ会社員で仕事の始まり・終わりがきちんとしている人の方がやりやすいかもしれません。仕事の終わりがほぼないに等しいので、時間を突っ込もうと思えばいくらでも突っ込めるのですが、やはり仕事に大きく比重を傾けることになり、なかなか勉強する時間が取れない、というのが実際です。
自分で時間の管理ができる人が向いています。勉強時間の確保ができないとストレスばかりが溜まります。

試験のプレッシャーは嫌な過去を思い出す(笑)

試験前の何とも言えないプレッシャーは高校時代を思い出します。
しかも、うちの大学の場合はレポート提出が試験と同時なので、レポートを持って行って試験に臨む、というまた何とも言えないプレッシャー。
更には試験会場が専門学校で、そこの学生と一緒に試験を受けるのもこれまた何とも微妙に空気が緩くて・・・・それが逆にプレッシャーになってくるという。
5回目の試験でしたがどうしても慣れません。

でも、行ってよかったと思ってます

いろいろありますが、それでも行ってよかったと思っています。
基礎からプログラムをもう一度学び直しているいい機会ですし、知らないことをこういう形で知ることができる機会はなかなかありません。
自分のいろいろな考え方や頭の中に入っている知識を修正したり、更に深みを持たせたり、という作業はこういう機会があると非常にやりやすいです。
また、いろいろな科目を勉強することで自分の強みが見えてきました。
あー俺ってエンジニア向いてないんだなあ・・・とか(笑)、自分の20年以上を全否定するような感情も沸き起こってきています。
大学に行ってない、もしくは卒業してない人でちょっとでも後悔していたり、改めて勉強してみたい、と少しでも思っている人がいれば、一度、通信制大学じゃなくても、大学進学を検討してもいいかと思います。
いろいろなことが分かり、いろいろなことが勉強になります。

大学とは何か (岩波新書)

大学とは何か (岩波新書)

吉見 俊哉
902円(12/11 09:43時点)
Amazonの情報を掲載しています

Share this post