気になってた"Vagrant"を使ってみたので、インストール方法などを書いてみる

開発系、Web制作系のサイトをチェックしていると最近よく目にするのが”Vagrant(ベイグラント)”という単語。
しばらく前から気になっていたのですが、何となく・・・何となく放置していました。
が、いろいろと制作環境やサーバの見直しをしていると、否応なしに目にするようになってきたので、使ってみました。
いやこれ便利。

“Vagrant”って何?

By: Seabamirum
まずは”Vagrant”って何?というところから。私なりの解釈ですが・・・
ざっくり言うと「簡単に開発環境を構築出来るツール」です。
もう少し具体的に言うと、仮想サーバを使った開発環境が比較的簡単に構築出来る、という感じでしょうか。
一般的に仮想サーバを使った開発環境、というと、VMWareやParallels、VirtualBoxをインストールして、仮想マシンを立ち上げて、OSをインストールして、apacheなど必要なサーバアプリをインストールして・・・・と非常に面倒です。
そういう環境をコマンドラインから簡単に立ち上げることができるのが”Vagrant”です。
しかも、ホストとなる端末に対して、仮想サーバにアクセスするためのホスト名の設定をやってくれたり、仮想マシンに対してローカルIPアドレスの割り当てまで自動化出来ます。

とりあえずインストール

と書いていてもアレなので、インストールしてみます。
私のマシンがMac OS X Mountain Lionなので、この環境でうまくいった方法になります。

VirtualBoXをインストール

まずはVirtualBoxをインストールします。
Downloads – Oracle VM VirtualBox
私はMacですので、この中の”VirtualBox 4.3 for OS X hosts”をダウンロードし、インストールしました。

Vagrantをインストール

以前のバージョンはruby gemsでインストールする必要がありましたが、現在はパッケージングされています。
Vagrant – Downloads
こちらの”v1.3.5″をクリックし、”Vagrant-1.3.5.dmg”をダウンロード〜インストールします。
他のOSの場合は対応したものをダウンロード〜インストールして下さい。
これでインストールは完了です。

使ってみます

とりあえず、まずは試しに使ってみます。

ひな形となるboxを探してみる

まずはとりあえずひな形になるboxを探してみましょう。
既にいろいろな方々が「ひな形」を公開されていますが、ここではオフィシャルで公開されている中から選んでみたいと思います。
A list of base boxes for Vagrant – Vagrantbox.es
このサイトに、たくさんのひな形が用意されています。
ここでは「CentOS 6.4 x86_64 Minimal (VirtualBox Guest Additions 4.2.16, Chef 11.6.0, Puppet 3.2.3)」を使ってみます。

boxを読み込む

上記で紹介した”vagrantbox.es”サイトにも書いてありますが、boxを読み込むには”vagrant box add”というコマンドを使います。
ターミナルを起動し、下記コマンドを入力します。
[bash]# vagrant box add cent64 http://developer.nrel.gov/downloads/vagrant-boxes/CentOS-6.4-x86_64-v20130731.box[/bash]
“vagrant box add”の後の”cent64″という文字はbox名とでも言いましょうか。要所で使いますし、重複してはいけませんので、複数boxを登録する場合は必ず違う名称を付けて下さい。

初期化する

次に初期化します。
初期化の前に、今回の仮想マシンを登録するためのフォルダ(ディレクトリ)を用意しておきます。
[bash]# mkdir ~/cent64
# cd ~/cent64[/bash]
そして、この中で、初期化コマンドを実行します。
[bash]# vagrant init cent64[/bash]
ここで先程記述したbox名を使います。
すると、フォルダ内に”Vagrantfile”というファイルが出来ているかと思います。
このファイルを編集します。
ファイル内に”config.vm.network :private_network, ip: “192.168.33.10”という行があり、コメントアウトされていると思います。
このコメントを外します。
そうすると、起動した際にローカルマシンから”192.168.33.10″というIPでこの仮想マシンに接続出来るようになります。

起動する

登録した仮想マシンを起動します。
[bash]# vagrant up[/bash]
これで起動します。

sshでアクセスしてみる

では、sshでアクセスしてみましょう。但し、通常のアクセス方法とは異なります。
[bash]# vagrant ssh[/bash]
これで仮想マシンにsshログイン出来ます。
後は通常のCentOSを使うように、yumでも何でも使うことが出来ます。
また、最初からChef/Puppetは設定されていますので、Chefなどでレシピを流し込んだりすることも可能です。

オフィシャルサイトが比較的充実しています

実は”Vagrant”はオフィシャルサイトが比較的充実しています。
Vagrant
コマンドの説明などはオフィシャルで充分かもしれません、英語ですが・・・
もし日本語のドキュメントが必要であれば、下記が安価で分かりやすかったです。
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電子書籍版ですので、ダウンロードしてすぐ読めます。
開発環境が多種多様になってきているので、環境構築が面倒になってきました。
そういう時にこういうツールをうまく使って、開発の方へ注力できる環境を作っておくことはこれからますます大切になってくるでしょう。
また、”Vagrant”は先人達がいろいろなケースに対応したboxを準備して下さっています。
そういうものをうまく活用して、極力労力を減らして下さい。
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