プラグインのメンテナーをやっているので何となく仕組みは分かっていますが、もう少し踏み込みたいと思っていた「WordPressプラグイン開発」。
そんな私のような人たちだけではなく、WordPressの仕組みをもう少し詳しく知りたい、と思っている人にも是非オススメしたい本が発売されました。
その本は「サイトの拡張性を飛躍的に高める WordPressプラグイン開発のバイブル」。
非常に厚い本ですので、何が書いてあるのか、と思ったら、プラグインやWordPressについてかなり細かく解説してあります。
少し詳しく見ていきましょう。
「プラグインとは何か?」というところから解説
まずは「プラグインについて」解説しています。
プラグインを使うメリットや、プラグインを使うことでどういうことが出来るのか、ということがコードを交えて詳しく解説しています。
まずは最初の章を一通り読むことで大まかな「プラグイン」のイメージを掴むことが出来るようになっています。
開発環境の構築方法やプラグイン開発の情報源なども掲載
最新の本だけあって開発環境の構築についても今までのWordPress本とはちょっと違います。
Vagrant / AWSを使った環境構築の方法が記載されています。併せて、WP-Cliの解説なども掲載されています。
そしてプラグイン開発に関する情報源となるサイトなども紹介されていて、この本だけで終わらないように工夫されています。
プラグインの構造、コーディングスタンダードまでしっかりと勉強できます
プラグイン開発の解説本なので、プラグインの構造が解説されているのは当たり前かもしれません。
更にはreadme.txtの書き方やコーディングスタンダードまで解説されていますので、まずはこの辺りはしっかりと読んでおくことをオススメします。
特にreadme.txtの書き方はなかなか難しいので、よく読んでおいた方がいいでしょう。
もちろん開発に関する説明も充実。データ構造からセキュリティまでバッチリ解説
WordPressといえば、最近はその普及率の高さからアタックを受けやすいことでも有名です。
プラグイン経由で乗っ取られることも多々あります。
そういう状況を受けて、セキュリティに関する解説もされています。
ひとまず基本的なセキュリティはこの本の通りでいいかと思いますが、もう少しページを割いてもいい印象です。
また、なかなか分かりにくいWordPressのデータ構造やエラー処理、APIに関する解説も充実しています。
プラグインディレクトリへの公開方法や国際化、ユーザサポートの方法まで
もちろんプラグインディレクトリへの公開方法の解説もあります。
私も最初分からなくてしばらく何もしなかったのですが、ようやく重い腰を上げてプラグインディレクトリへ登録した記憶があります。
(現在は登録削除しています)
最近のプラグインは国際化されているものも増えています。もちろんこの本でもプラグインの国際化の方法が書かれています。
そして、ユーザーサポートの方法までしっかりと解説してあります。
ライセンスやビジネス展開についても細かくしっかりと解説されています
WordPressはオープンソースで公開されています。
しかし、細かいライセンス形態を知ってる人はどれだけいるでしょうか?
そんなWordPressのライセンスからプラグインのライセンスなど、結構しっかりと解説してあります。
また、併せて、様々なビジネスモデルについても解説されています。
WordPressのプラグインを使って収益を上げたいと思っている人にとって、とっかかりとなる解説になっているのではないでしょうか。
WordPressプラグイン開発について一通り分かる、とても希有な1冊
ここまで細かく幅広く解説されているプラグイン本はなかった印象。
プラグイン開発をしたい人、始めた人はもちろん、WordPressでビジネスをされている方やWordPressを使ってサイトを構築している方には是非読んで頂きたい1冊になっているかと思います。
一通り読むとプラグインのことはもちろんですが、WordPressの内部についても勉強できる、とても素晴らしい本です。
オススメです。
Kindle本もあります。買い換えようかな・・・