Web業界/アプリ業界はすっかり「フラットデザイン」がスタンダードなデザイン、という印象になってきました。
そんな状況にありながら、なぜか「フラットデザイン」を概念的に解説した本はなかなかありませんでした。
この本「アプリ/Web開発者のためのフラットデザインガイドブック」は、そんなフラットデザインを概念含め解説した初めての本かもしれません。
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「デザイン」を考え直すのにいいきっかけとなる本
学校などでデザインを勉強したわけではなく、デザイン会社で勉強したわけでもない私のような人間にとって、改めて「デザイン」というものを勉強し直す・考え直すいいきっかけになる本です。
まず最初に「デザインとは」ということで、デザインのそもそもの定義を解説しています。
そして「今までのデザイン概念」ということで、いわゆるリッチデザインやスキューモーフィズムについて解説しています。
これらを簡単に解説した上で「じゃあフラットデザインはどうなの?」と、展開しています。
この流れを読み進めていくことでフラットデザインに対する理解を深めることが出来ます。
やみくもにフラットデザインを推奨しているわけではない
「ガイドブック」と書いておきながら、推奨しているわけではない、というのもおかしな話かも知れません。
が、この本ではフラットデザインのメリットだけではなく、デメリットも解説しています。
そこにはやはり、フラットデザインを始めた人が最初にぶつかる「クォリティ」に関する記述がありました。
・完成度に大きな差が出る
なので、やはり制作するサイトによっては今まで通り「リッチデザイン」寄りのデザインをした方がいいケースもある、ということでしょう。
サイト毎の特性やコンテンツの量・質を見て、どうするか決めるべきです。
そしてもう一つ
・プラットフォームのルールに従う
これはフラットデザインに限ったお話ではないような気がしますが・・・
要は、それぞれのプラットフォームが持っているガイドラインに従ったデザインをしましょう、ということです。
もちろん、なぜプラットフォーム毎のガイドラインに従うべきか、も解説してあります。分かりやすいです。
プラットフォーム毎のフラットデザインの作り方と実例が解説されている
そして、iOS7/Android/Windowsという3つのプラットフォームについて、どのようにデザインすればいいかが解説されています。
プラットフォーム毎の特徴が分かりやすく解説されていて、デザインする上での注意点などもしっかりと解説されています。
これはとても分かりやすく、デザインするときに手元にあるととても便利でしょう。
また、事前に一通り読んで、特徴を掴んでおくとデザインしやすくなります。
これからフラットデザインに取り組む人やフラットデザインがよく分からない人には特にお勧め
私も実はそうだったのですが、フラットデザインが今ひとつ理解出来ない、というか、理解出来ているのか分からない人は一度手に取ってみるといいかと思います。
これ一冊で、フラットデザインに関する理解が深まり、自分の認識の確認が出来ます。
それほど分厚いわけではなく、実際の制作方法が掲載されているわけではありませんが、概念や考え方、作り方の方法論を学ぶにはとてもいい本です。
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