意外と理解してない人が多いことに気付きました。それは「色」の事。
お客さんのところで「CMYKで保存した写真をインターネットにアップしても見れない」と・・・。
あるブログで「モニタ画面とプリンタで印刷した写真の色が違う」という書き込みを見たのですが、その説明を読んだ時に「微妙に合ってるけど、違うなぁ」と・・・。
色のことは写真をやってる人、印刷業界にいる人などなど、知っていて当たり前と思っていましたが、意外と知らないんだな・・・と思ったので、ちと解説してみます。
まず、ディスプレイやテレビ(液晶・ブラウン管・プラズマ全て)での色の表現方法は「RGB方式」です。
R=赤(Red)、G=緑(Green)、B=青(Blue)という3色を使って「全ての色を表現」します。
「光の三原色」という言葉を聞いたことがあるかと思います。その「三原色」がこのR/G/Bの三色です。
つまり、この3色が重なり合ったら「白」になります。
また、「光の三原色」というくらいですので、光源によって発色させます。
プリンターや印刷の場合、表現方法が「CMYK方式」になります。
C=シアン、M=マゼンタ、Y=イエロー、K=黒という4色を使って「全ての色を表現」します。
こちらは光の三原色とは逆で、C/M/Yの3色が重なり合ったら「黒」になります。
なぜか「黒」が別にある理由は、簡単に説明するとC/M/Yが重なり合った時に出来る「黒」は、あくまで混ぜものの黒であって、完全な黒ではない、という事です。
つまり、色の表現方法が異なるので、ディスプレイで表示される写真と実際に印刷した写真の色が異なるのは当たり前なのです。
その色の違いを無理矢理近づけるのが「カラーキャリブレーション」や「カラーキャプチャー」と呼ばれる方法です。
これでプリンター、モニターのいずれかを調整して、色の違いを埋めていきます。
そんな中、Adobe社が開発したのが「Adobe RGB」という方式。
RGBをベースに更に広い色彩再現能力を持つ方法で、DTPの分野では一般的になりつつある方式です。
つまりRGBよりもより多くの色を再現することが出来、印刷物へ展開しても色の違いが大きくなりません。
但し、一般的なディスプレイではAdobeRGBが持つ能力の全てを発揮することが出来ません。
最近ではAdobeRGB 96%表現可能のディスプレイも発売されていたり、ソニーがAdobeRGBに完全対応したノートパソコンを発売したりしていて、写真家やデザイナーにとっては非常に嬉しい環境が整いつつあるのではないでしょうか。
EIZO のColorEdge CG241W ブラック センサーセット
Adobe RGBカバー率96%の広色域を表現できるモニタ
Sony VAIO Type A
標準で「Adobe Photoshop Lightroom 2」が同梱されている。オプションでは「Adobe Creative Suite 4」の同梱も可能。
モニタはAdobe RGBカバー率100%を誇る、超広色域モニタ。