サーバの選び方・共用サーバとVPSサーバ/クラウドサーバ国内編

さて、前の記事でレンタルサーバの形態について説明しました。
今回はそれぞれの形態について、どう選べばいいか、を書いてみたいと思います。

まず、サーバ全般に言えるのは「安いサービスにはあまり期待してはいけません」ということと、「データの保全をサーバ業者に求めてはいけません」ということです。

安いサービスにはあまり期待してはいけません

By: Idaho National Laboratory
レンタルサーバというのはコストを落とそうと思えばかなりのところまで落とせるサービスです。
特に共用サーバというサービスは、1台のサーバにユーザをいくつ詰め込むか、でベースとなるコストが決まります。更に、サーバの管理に何人のエンジニアを割り当てるか、対応の時間を1日何時間にするか、という一般的なコストの積み上げで最終的なコストが決まります。
安いところはこのいずれか、もしくは全てを削ることでコストを抑えています。
なので、安いところのサーバをレンタルする場合、あまりいろいろ期待してはいけません。

データの保全をサーバ業者に求めてはいけません

これはサーバをレンタルする人たちが勘違いしていることです。
データの保全、つまりバックアップをサーバ業者に求めてはいけません。
もちろん、レンタルサーバ業者の中には「バックアップしています」とサイトに書いているところも少なくありません。
が、先日の某サーバ会社で起きた「バックアップデータ喪失事件」などを思い出してみて下さい。
サーバといえど、オペレーションしているのは人間です。ミスはもちろんあります(あってはいけないことですが)。そこでサーバ会社にクレームを言っても、データは戻ってきません。
ですので、クレームを言う自体になる前に、自分でバックアップを取るなり、サイト製作会社にバックアップをお願いしたり、といった自己保全は必要です。
さて、これらを踏まえて、各サーバ毎に注意点を見ていきましょう。

共用サーバの場合

共用サーバの場合、本当にピンからキリまであります。
安いものであれば月300円程度から、高いものは月5,000〜6,000円のものまで様々です。
この場合、注意しなければいけないのは「サーバスペック」です。
自分がやりたいことにあったサーバスペックであることはもちろん、どれくらい先まで使えそうなスペックかを見極めることが必要です。
そのためには「ディスク容量」や「使用可能なメールアドレス数」、WordPressなどを使いたい場合はデータベースが使えるかどうかなどをチェックします。
また、サポートを重視するのであれば、レンタル前にいろいろと問い合わせをしてみて、サポートの対応を見てもいいでしょう(レンタルを検討している人に対しておかしな対応をするようであれば、借りた後の対応はあまり望めない、というのが一般的です。もちろん例外もありますが・・・)。
だいたい一般的な企業であれば「ロリポップ」くらいで大丈夫かとは思いますが、もし不安であればKDDIグループのCPI「シェアードプラン」あたりがオススメです。

VPSサーバの場合

この辺りから海外のサーバと比較が可能になってきますが、あえて今回は国内だけで。
ここは費用対効果を考えると「さくらのVPS」が非常にいいと感じています。
しかし最近になって「GMOクラウドVPS」というサービスが登場し、こちらもスペック・価格含め、かなりいいものとなっています。
私は現在、両方のサービスを使っていますが、どちらも非常に使い勝手のよいサービスだと思います。
ただ、「さくらのVPS」については、管理をきちんとしてない管理者が今まで非常に多かったようで、その影響を受ける可能性があるかもしれません。
また、コンソールから接続した場合、体感では「GMOクラウドVPS」の方が速く感じます。
これから他社もどんどん参入してくる可能性が非常に高いのがこの「VPS」というサービスだと思いますので、価格ももっとこなれてくるでしょう。そうなるとサービスの善し悪しが更に大事になってくるかと思います。

クラウドサーバの場合

こちらも価格帯を考えると「さくら」VS「GMOクラウド」という形になりそうです。
が、「さくらのクラウド」の場合、昨年リリースから障害の連続で、もう大変なことになっていましたから、果たしてその後どうなの?と思っています。
さくらのクラウド」はリリースされてすぐに利用しましたが、大きな障害が発生し始めたところで業務で使用するにはかなり支障を来したために解約しました。
それから「GMOクラウドPublic」を使っています。
正直なところ、価格帯とサーバ性能を考えると、クラウドサーバを使う意味があるところというのはそれほど多くないのではないかな?と思っています。ほとんどがVPSで事足りるかもしれません。
マメにサーバ管理をやりたくない人で、それなりにサーバにお金を突っ込んでもいいよ、というのであれば、負荷に応じた自動スケールアップの設定が出来る「GMOクラウドPublic」は使い勝手がいいかと思います。
とりあえず国内サーバに絞って、実例を挙げて説明してみました。
更にもう一本、次は専用サーバなどを例にして海外サーバと国内サーバの選び方など書いてみようかと思っています。
こんなに長々と書くつもりはなかったのですが・・・・
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