さて、先日、アップしました「ドメインが乗っ取られました」というお話。
進展がほぼないまま1ヶ月が過ぎてしまいました。
とは言え、いくつか分かったこともありますので、中間?報告したいと思います。
前回の記事はこちら。経緯はこちらを読んで下さい。
https://hobbyfields.com/kanrihobby/9285
他にも乗っ取られたドメインが多数あり
今回、国内事例しか見てなかったのですが、海外でも乗っ取りの事例がありました。
Large group of reportedly stolen numeric domains includes 002.com – DomainGang :DomainGang
Lightly.com : Chinese registrar Ename uncooperative in stolen domain case – DomainGang :DomainGang
Error |
要ログイン
最後のサイトだけはユーザ登録が必要です。
ここに書いてあるだけで9ドメイン。
乗っ取られたレジストラはGoDaddyとの事なので上位は確かeNomでしょう。乗っ取ったのはENAMEです。
つまり、当方の事例と全く同じです。
日本でも2件確認
日本でも前の記事のコメント欄から頂いたように2件の被害が確認出来ました。
恐らくですが、他にもあるかと思います。
海外にて乗っ取られたドメインは「オンラインカジノ」として運営?
海外にて乗っ取られたドメインはオンラインカジノっぽいサイトが運営されています。
当方含む日本から乗っ取られた3件は現在運用停止中です。
中国のレジストラという点がネック?
乗っ取ったENAMEというレジストラは中国のレジストラです。
どうもここがネックになっている様子。
また、eNomもENAMEも「正規の取引」と主張している様子。んなわけないんですがね。
なので、現在、.com/.netを管理している上位レジストラであるベリサイン社とICANNに掛け合って頂いている状況です。
実際のところ、コンプライアンスやICANNルールの順守が出来ないレジストラはレジストラの権利を剥奪されるといった決まりがあるとのことですので、何らかの動きはあるのではないか、と思っています。というか、ないと困ります。
ドメイン名の存在意義どころかインターネットビジネスの根幹を揺るがす大問題
この出来事、ただの「ドメイン乗っ取り」ではありません。
今回のような事例が何の処分もなくまかり通った場合、ドメイン名の存在意義が問われるどころか、インターネットビジネスが成り立たないという事態に発展しかねません。
そりゃそうでしょう。使ってるドメインがいきなり人の手に渡ってるわけですから。おちおちドメインなんか取れませんし、そこで大きなビジネス展開していて、突然ドメインが乗っ取られ、別のサイトが立ち上がってたらダメージでかいでしょう。
これがきちんとした形で解決しなければある意味「インターネットは終わりだな」と思わざるを得ない、それくらい大きな事象だと認識しています。
新しい枠組みと「性悪説」に基づく決まり事が必要な時代
インターネットに限らずですが、やはり全ての物事を決めるに辺り「性善説」ではなく「性悪説」に基づいた考えで決めていく必要があるように感じています。
今回のドメインの件も多少手順が複雑化してもいいので、本人確認の手段や移管の確認の手段などはもう少し考える必要があるのではないか、と思います。レジストラの一存で移管できることが分かったわけですからね、結局は。そうならないような仕掛けが必要なのかな、と。
いずれにせよ、結果が出るまでに長くかかりそうですが、しぶとく追いかけていきたいと思います。
正直、こんなもんもってのほかだと思いますけどね。